上野の森美術館で、12月17日まで開催中の「怖い絵」展に行ってきました。
夏のミュシャ展行ったときもめっちゃ混んでたんですけど、負けずとも劣らないくらいの人出でした。入れたのが結局、11時半は過ぎていたような気がする。
入るのも大変なので、当然のことながら、中に入っても大混雑で、大きい展示はいいのですが、小さい白黒のデッサンだったりエッチング作品は十分に見ることができなかったかも。図録を購入したので、自宅でゆっくり鑑賞したいと思います。
目玉の『レディ・ジェーン・グレイの処刑』は勿論、すごかったです。白いドレスを纏った十六歳の少女の美しさやあどけなさが、処刑というシーンの絶望感を増しているように感じました。侍女の涙や嘆きも伝わってきました。ジェーン・グレイの目は目隠しをされて見えないのですが、その首を落とされた瞬間、閉じていたのだろうと思います。が、開いていると想像すると、ぞくっとしますね。
個人的にお気に入りなのはモッサの『彼女』という作品。エロスを感じる女体なんですけれども、人形めいた顔立ちと、そして彼女が男たちの死体の上に鎮座しているのがグロテスクでなんとも美しいのです……が、この絵、ポストカードにもなってなければグッズにもなってなくてですね……悲しい……もう一枚の『飽食のセイレーン』はポストカードやら紙兎ロペとのコラボグッズやら出てたのに~なんで~。
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怖い絵って二種類あるのかなと思います。
一つはタイトルや見た目がわかりやすく怖い。『~処刑』もそうだし、『彼女』もそうですね。ストレートに恐怖を感じさせるもの。
もう一つは、それを描いた人の心情が怖い。監修の中野京子先生は、元々の書籍である『怖い絵』を執筆する動機として、マリー・アントワネットのデッサンを上げていました(展示にもマリー・アントワネットの肖像画があります)。見た目は怖くはないのですが、それを描いた画家は反王政派であり、そのデッサンが正しく描写されたものだとは限らないことに気がついたときに、「怖い」と感じたそうです。
知らないと怖いこともあれば、知ってしまって怖いこともある……うーん。小説のネタになりませんかね?
しばらくは図録を読んで、楽しめそうです。
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